更新 2011/07/24
電流センサインターフェースユニット
FC751574
WT1800(電力計)と751574(電流センサ)との組合せ例
電流センサの電源供給と電力計へのインターフェース。以下の電流センサに対応(横河電機製)
- 751574 (600A max)
- CT1000 (1000A max)
- CT200 (200A max)
- CT60 (60A max)
高精度システム向け
本装置は電流波形の再現性を重視しています。とくにインバータのようにスイッチングを伴う波形に有効です。 なお、電流センサ接続ケーブルも特殊な構造になっています。(内容は秘密)
そのため普通の電源より高価なので、測定精度をそれほど要求しないシステムでは他社製品をおすすめします。
インバータ計測の高精度化はどこでも苦労されているようです。ハイブリッド自動車の600V/300Aのようなシステムではノイズ対策もなかなか大変です。 このようなテストベンチのために、機器の配置、配線、およびノイズ影響度の調査までトータルシステムで請負うこともできます。
電力計測システム例
高電圧(1000V , DC~5MHz)
大電流(1000A , DC~300kHz)
電力計は横河電機のWTシリーズ,PZシリーズがベストです。このシリーズは他社が追従できないほど高性能で使いやすく、しかも安いのでこれ以外は選択できません。 LPF無しでPWM交流波形の基本波(一次)成分のみの実効値を得ることも当然できます。一つ残念な点は、WTはアクイジョンメモリのデータを取得できないこと。(PZは可能)
ハイブリッド自動車用インバータ、モーター、リアクトルの評価ベンチでは、横河電機の電力計は、もはやデファクトスタンダードです。
電流センサ トラブル事例
電流センサの電源OFF時は正しく測定できないが、それに気が付かないことがある
この電流センサは電源が無くても信号が出てきます。しかし、その信号は正しくありません。この状態での測定値は誤った値になります。
悪いことに、本来の信号とほぼ同じ波形なので、電源が入っていないことに気づきにくいです。
これは電流センサの回路構造によるもので、横河電機の電流センサだけでなく、LEM社の電流センサ(同じタイプの物)でも同じ現象が発生します。
下図はハイブリッド自動車用インバータの出力電流を測定した波形です。(約300Arms,200Hz)
電源OFF時の波形は、本来の波形に比べ少し歪んでおり、電流値(rms換算)が約3%小さい値になりました。また、一部分の位相が進んでおり、力率測定も正しくできません。
電源正常時の電流センサ信号波形 (緑=電流センサ信号波形) (赤=本来の波形)
電源OFF時の電流センサ信号波形 (緑=電流センサ信号波形) (赤=本来の波形)